国際児童文学館存続の署名要請がきた
書こうか書くまいか、ずっと迷っていたけど、本音を書きます。
騒動の根っこは、大阪府の財政が非常にきびしく、知事が削減対象に府立の児童文学館を入れたことにあります。ジドー文学にたずさわる者なら、存続にむかって動くというのが筋のような気もします。が、どうも気が乗りません。
実は、何年か前に児童文学館にいったことがあるんです。中は、ガラガラ。今は騒動になっているので、入館者もふえているかもしれませんが、すくなくとも、わたしの印象では、地方図書館以下の利用しかされていない。とにかく場所がわるい。そのくせ建物は立派。ホームページにいくと、レストランはあるわ、ホールはあるわ、セミナー室はあるわ、いかにも大阪府のハコものという感じがいなめません。そのくせ、そういう施設があるからといって、たとえば、児童文学者協会の関西の会がそこで開かれましたか? 開かれないでしょう。規模的に中途半端だからです。
大事なのは、中の資料。資料を守り、これからも集めるためだけなら、あのハコはどうなんでしょう? その目的だけなら、ホームページの施設案内を見る限り、半分もあれば充分です。だから、素直に存続に賛成できないんです。ハコを廃止して移転したいと言っている知事に「ハコごと存続してくれ」と要望を出すだけというのが、なにより気に入りません。それなら、こちらで選んだ場所に移転した場合の経費を試算し、これだけ安くなると計画書を突きつけてやるほうが、よっぽど未来があります。だけど、だれもやらない。政治力に劣るとしかいいようがありません。
おなじことは、上方演芸資料館・ワッハ上方にもいえます。ワッハ上方ってね、ミナミの真ん中、ナンバグランド花月のむかい、baseよしもとの上にある施設なんです。ここも値打ちがあるのは資料。だけど、一般人が見ても、あまり面白くないんだ。上方芸能の映像資料は値打ちありますが、それだけで入場料をとるのは、あんまりです。しかも、芸能の大半は吉本がらみなくせに、施設が入っているビルが前述のように吉本のもので、吉本に賃料を払っているというのがなんとも。あの場所なら、賃料もバカにならんでしょう。吉本に金を払って吉本の宣伝をしてやっているといえば、言いすぎでしょうか。ワッハ上方は、吉本が買い取ればいいだけの話です。どケチなので、しないだろうけど。
話は児童文学館にもどします。はっきりいって、大阪の行政はサイテーです。何年か前、大阪の某区役所にいったら、こんなことがありました。まだ今ほど役人バッシングが激しくないころです。窓口待ちをしていたら、大声でまくしたてるおっさんがやってきました。「役人の怠慢ゆるすまじ」。で、窓口にからんでいるの。今にも暴力沙汰がはじまりそうで、びくびくものでした。まもなく、カウンターのむこうから、役人が現れ、すわって、おっさんの相手をしはじめました。
「これって、因縁をつけて、ヤカラがたかっているだけと違うの?」
当時は、そう思っていましたが、最近、そこの区役所が裏金づくりしていたことが発覚しました。なんじゃこりゃー、です。ヤカラのおっさんに肩入れはできないけど、役人も役人。両者ひっくるめて、THIS IS 大阪。
そういう大阪行政に文化を守ってくれと嘆願するなんて、どうなんでしょう。橋下知事も、人気先行型で、実務経験のなさから、あちこちで無知をさらしています。だけど、行動だけはしたいタイプ。無知を突かれて泣き顔を見せたら、お茶の間の人気者を泣かせたとして、全国から、そういう事態にした関係者に抗議殺到の有様。中身を精査せずに印象だけで動くなんて、これじゃあ衆愚ヒステリーではありませんか。お茶の間の支持を盾にされたら、なんだってできちゃいます。逆にいえば、現知事は、なにをしでかすかわかりません。そんなあぶない人間から身を守るためには、こちらももっと戦略的になるべきでしょう。資料は大事だけど、「ハコごと存続」の署名には、乗れません。
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)


最近のコメント