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2007年8月21日 (火)

映画「リトルミスサンシャイン」

ストーリー: ミニバスで娘のミスコンテスト会場にむかう家族のドタバタと再生の物語。

ミスコンといっても、少女が対象のもので、おまけに主人公の娘はちょっとオデブさんという設定です。つまり、どう考えても、最初から負け組なわけ。それに合わせるかのように、家族全員も負け組です。ゲイの交際トラブルから自殺未遂したおじ、成功者プログラムで一儲けを企みながら挫折するおとう、ニーチェに憧れながらも色盲で夢をあきらめざるをえない兄、クスリをやったおかげで老人ホームを追い出されたおじい、そんな家族のあいだであたふたするかーちゃん。

いくらでも沈鬱にできる設定でありながら、コメディーになっているという点が秀逸です。こいう群像劇をコンパクトにまとめるって、ほんと、むずかしいんだよ。

おとうの成功者プログラムのおかげで、「勝たなければ意味がない」という価値観に、家族は苦しめられています。だけど、自分たちは明らかに負け組。家族は、バラバラでありながら、なぜか負け組の象徴のようなことが起きるたび結束します。

押さなければ動かなくなったオンボロ車をみんなで押すと、妙にたのしい。

ミスコンテストで、おじいの指導どおりエロダンスを娘がしだすと、みんなは赤面しながらも応援する。

そういう行為のひとつひとつが、勝利至上主義へのアンチテーゼになるんですね。だから、妙な爽快感が残ると。

客観的に見れば、それでもどうしようもない家族で、これからもどうしようもないのは目に見えているんですけど、そのどうしようもなさを開き直って楽しめというメッセージを読めなくもありません。映画自体は家族愛でまとめてありますけど。

おもしろい。

それにしても、アメリカは、おとう的なもの(強さへの憧れとコンプレックス)が、ほんと、すきっすね。こんな地味な映画がアカデミー候補にまでなったのは、そのせいなんでしょう?

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